介護保険施設というのは、ただ単に看護や介護サービスを行うところではなくて、施設の生活においてゆとりや潤いを提供し、入居者本人達が楽しく充実した毎日を送ることも考えるということが重要とされています。
そしてその為には利用者の生活支援をどう考えているか、主治医等から提供された情報や入居者本人、家族との面接により得られた情報を元にして、入居者が充実した生活を過ごす為生活のどの側面に、どのような支援が必要か、全体として療養上の目標をどう組み立てていくかを、まず初めに考えることが重要になってきます。
また生活支援の為の施設サービス提供を、職員個人の判断によって行ってしまうのではなくて、入居者1人1人の状況を的確に把握して、全職員による共通認識の元に行うことが大切だと思われます。
この為介護保険施設では、利用者個人の意思などの人格の尊重とプライバシーの保護を基本に置き、職員全員で短期的並びに中・長期的な視点に立って課題を明らかにし、計画担当介護支援専門員を中心とした、施設サービス計画を策定していく必要があるのです。
また施設サービス計画の作成にあたって、ADLや看護・介護の必要性や現在の状態像等だけで決して利用者を理解せず、高齢者一人一人の生きてきた時代背景についての知識を積み重ねたり、豊かな想像力をもって利用者の人生に思いを馳せたり、その高齢者の人生を知った上で現在の状況を理解していくということも重要です。
その作成にあたってはもちろん医師や薬剤師、他にも理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった専門職の助言を求めるということも、重要だと考えられます。
介護保険施設の介護療養型医療施設についてご紹介したいと思います。「介護療養型医療施設」は、介護と医療の両方を必要とする高齢者が長期で療養をするために入所する介護保険が適用される施設のことです。介護療養型医療施設は、病院や医院などの一角に設けられていることが多いため、一見すれば病院そのものに見えてしまうと思います。現在では、全国に3,000施設弱あります。
介護療養型医療施設では医学的管理と看護のもとで、入所者が自宅等へ復帰できるように介護はもちろんですが、日常生活の世話やリハビリなどを行なっています。入所者ができる限り自立した生活を営んでいけるように、配慮されています。 具体的にいうと病状が安定期にあって医学的管理のもとで、長期間にわたる療養や介護が必要な要介護1以上の人は介護療養型医療施設に入所することができます。
かつて、65歳以上の高齢者が一定割合で入院する病院は「老人病院」と呼ばれていました。しかし、介護保険が成立された後、この老人病院は「療養型病床群(現在の「療養病床」)」に含めて分類されることになりました。 このように「療養病床」は、「医療保険が適用される病床」と「介護保険が適用される病床」に、分けられています。前者が「医療保険型療養病床(医療療養病床)」で後者が「介護療養型医療施設(介護療養病床)」となります。