介護老人福祉施設は「福祉型」の施設であることから、できる限り在宅生活への復帰を念頭に置いています。そして、施設サービス計画に基づいた入浴や食事などの日常生活のお世話や機能訓練、健康管理などを行っています。在宅での日常生活ができるようになったら、本人や家族の希望をふまえて、スムーズな退所のための支援を行うことになっています。
現実的にみれば、介護老人福祉施設は、介護保険三施設のなかで介護機能に最も重点をおいた施設ではありますが、入所期間も特に決められておりません。そして入所者も、80歳以上の高齢者の方が過半数を占めていることもありますので、退院できないままに看取られる入所者のかたも、相当数に達しています。
低価格で入れる介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、建設にあたって地方自治体に多額の補助金が支給されています。その反面、建設に行政の指導が入ることから、どうしても全国的にみれば一律の画一的な建物の造りとなっています。そして個性のないサービス内容になっています。 個室があっても全体の7割は「4人程度の相部屋」となっています。低額で入所できるといったメリットがある反面、プライバシーが無くて生活の質が低いまま放置されているといった点が指摘されています。
以前は、65歳以上の高齢者が一定割合で入院する病院は「老人病院」というように呼ばれていました。しかし、介護保険が成立されてからは、老人病院は「療養型病床群(現在の「療養病床」)」に含めて分類されるようにになりました。そして「療養病床」は、「医療保険が適用される病床」と「介護保険が適用される病床」のふたつに分けられています。
これは前者が「医療保険型療養病床(医療療養病床)」で後者が「介護療養型医療施設(介護療養病床)」となります。 「療養病床」は医療施設において機能訓練室や談話室、食堂、浴室などの設備を備えつけなければならないことになっています。また面積についても一般病棟よりも広く設けるように義務づけられています。また療養病床はほとんどが相部屋となっています。一見すればごくごく普通の一般病院の入院施設、というようなイメージです。
施設の利用料は、要介護度や職員の配置人数などによって異なるのですが、医療の必要性が高いこともあって特養や老健などに比べると利用料がもっとも高く設定されているのです。現在では、「療養病床」は全国に38万床あります。その内訳としては「介護療養型医療施設(介護療養病床)」が13万床で「医療保険型療養病床(医療療養病床)」が25万床となっています。